PxrLM マテリアル

PxrLM マテリアル

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LM マテリアル

PxrLM Materialsは、アーティストのために、クリアなレイヤモデルで設計したプロダクション向けのシェーディングシステムのベースを形成します。 このモデルは、実際のマテリアルに基づき、基本的で結果重視のベースシェーダ(または"substrates:基質")から始まります。 これには、使いやすいレイヤ化のワークフローが含まれ、メンテナンスや拡張性が簡単でありながら、広範囲のサーフェスをカバーしています。

PxrLM Materialsの目的は、ほとんどのシェーディング要求に対応できる柔軟なサーフェスシェーディングシステムを提供することです。 PxrDisneyは、ユーザーがサーフェスのルックを制御する場合に、その制御するノブができるだけ少ないように設計されていますが、 PxrLMシステムは、ユーザーがより複雑な表面をシミュレーションできるようにするために、ときには必要なノブが増えることを許可しています。 さらに、PxrDisneyは、"ハード"サーフェスを表現するという制限があります。 つまり、本当のサブサーフェスコンポーネントを持たず、しばしばシェーディングアーティストが必要とする薄い透光性もサポートしていません。 しかし、あなたのシェーディング要求に合致するのであれば、PxrDisneyはシンプルなインターフェースを備えたすぐれたオプションです。

シェーダ開発者のために、LMマテリアルシステムは、クリアでシンプルなレイヤ配列を提供します。 レイヤは、プリセットのライブラリに基づいて設定可能な別々のマテリアルです。 新しいsubstrate(基質)の追加は簡単な作業であり、デフォルトのsubstrate(基質)のソースコードを利用すれば、非常にすばらしい学習リソースが得られます。

PxrLM Materialsの使用

PxrLM Materialsは、3つの色々な方法で使用することができます:

  • シンプルに1つだけのマテリアルとして使用(以下の画像のPxrLMGlass1)

  • ベースレイヤとして"substrate(基質)"の1つを使用し、そこに単一のLMLayerを 上重ねて使用(以下の画像のPxrLMGlass2)

    または

  • 複数のLMLayers(以下のPxrLMGlass3)を結合するためのLMMixerノードを使って、 または、LMLayerを互いに重ね合わせることで(PxrLMGlass4)、ここでもシンプルな"substrate(基質)"を使用して複雑なレイヤマテリアルとして使用

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MayaノードエディタのLMGlassネットワーク。"ロゴ"のテクスチャがLayer Masksに接続されています。

5つの基本的なベースレイヤノードまたは"substrate(基質)"は、Diffuse、Metal、Plastic、Glass、Subsurfaceです。 substrate(基質)には、それらの必要性に特有のシンプルなパラメータのサブセットがありますが、各LMLayerには、追加のディフューズやスペキュラーのローブ(分布領域)のほか、 別個のクリアコートを制御する、より大きなセットが含まれています。 これらの各ローブは、個々に有効にしたり、無効にしたりすることができます。 そして、全体のレイヤはマスクにより制御されます(一定のマスクを必要とするメタル上のクリアコートなどがありますが、通常はテクスチャです)。 クリアコートのローブは、シンプルなクリアコートだけではありません。 - クリアコートのローブにはカラーを付けることができるため、そのロープを有効にすると、屈折したハイライトがローブのカラーによって色付けられた漆や他のマテリアルをシミュレーションすることができます。 尚、substrate(基質)の上にレイヤを追加する必要はありません。 - 各substrate(基質)は特定のジョブを行ない、それをうまく処理してくれます。

PxrLM Materialのスペキュラーコンポーネントは、絶縁体または導体として機能させることができます。 他のシステムでは、この制御は、従来"metallic"パラメータの形で提供されてきました。 PxrLMでは、フレネル方程式を解くために、複雑なRefractive Index(屈折率)Extinction Coefficient(減衰係数)に対する直接的なコントロールがあります。 実際のマテリアルでは、これらのパラメータの値は、光の周波数により変化するため、ユーザーにはカラーパラメータとして出しています。 水やガラス、クリアコートのような絶縁体マテリアルでは、Extinction Coefficient(減衰係数)を0(ブラック)に設定し、 Refractive Index(屈折率)を1.2から2.5までの値で選択することができます。 金属マテリアルでは、Extinction Coefficient(減衰係数)は、通常、2.0 - 3.5の範囲です。 LMGlassおよびLMMetalの使いやすいプリセットが一式ありますので、 広範囲のエフェクト間をすばやく移動できます。

マテリアルに関する詳細は、個々のノードのドキュメントを参照してください。 レイヤ化のワークフローの詳細は、LMLayerおよびLMMixerの ドキュメントを参照してください。

プリセット

 

特定のシェーダパラメータには、ユーザーが選択できるプリセットがあります。 これらのパラメータは、矢印でUIに表示されます。パラメータ名を左クリックすると、プリセットメニューが表示されますので、値を選択します。 プリセットは、簡単に拡張できるシンプルなテキストファイルです。

個々に提供されている特別なプリセットに関する詳細は、それぞれのマテリアルのページを参照してください。

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RfMのLMGlass Refractive Index(屈折率)プリセット


関連項目

  • RfMユーザは、このページの上にある画像で表現した、広範囲なレイヤマテリアルを作成したシーンをチュートリアルパッケージで参照することができます。
  • PxrLMの実用ガイド
  • 個々のマテリアルのページでは、パラメータと使用方法に関して、さらに詳しく説明しています。